茨城の20世紀遺産

3・旧町屋変電所

建立年代  1909(明治42年)
住所  茨城県常陸太田市西河内下町

 町屋変電所は常陸太田市街から旧里美村へ向かう国道349号線を町屋の集落を過ぎ、河内小学校の手前を左折し、里川を渡ると目の前に現れる。
 茨城で最初に設立された電力会社は茨城電気である。茨城電気の設立は電気事業連合会の年表によると明治38年(1905)と言う。水戸市内に最初に電灯がともったのは明治40年という。町屋の変電所が建立されたのは明治42年(1909)以降といわれる。茨城電気の設立と同時に計画されたのであろう。日本で最初に電気の明かりがともったのは明治10年(1876)、これはアーク灯であった。白熱灯がともったのは明治19年(1885)、翌年明治20年には東京電灯が設立された。それから茨城に電灯会社が設立されるのに18年かかっている。技術の発展と実用化はそれだけ時間がかかるものである。パソコンも、今普通に使われているがパソコンが一般に売られ始めたのは昭和53年(1983)頃である。それがインターネットが普及し、現在のように多くの人達に使われるようになったのは平成12年(2000)頃である。やはり、17年くらいかかっている。電灯も便利であるがそれまで使っていた蝋燭や灯明油のコストとその明るさの便利さを認識して、価値変換するまでにはそれだけに時間がかかったのである。
 町屋変電所跡は地元の人達の努力により、集会所として利用され、国の登録文化財になっている。
全景
背面から
 
関連リンク
旧町屋変電所  電気事業連合会
 
 
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2005.08.18製作

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